筋トレ+αで痩せ型は克服できる!体重を増やすためのポイント3つ
痩せ型をコンプレックスに感じている人はたくさんいます。筋トレに励むものの、思うように筋肉がつかない、体重が増えない・・。「やっぱり痩せ型は遺伝だから変えられないのかな・・」とネガティブになってしまっている方に、体質改善のポイントをご紹介します。論理的に自分のからだと向き合ってみませんか。
目次
痩せ型はコンプレックスになりやすい
・薄ぺらな胸筋
・貧弱な二の腕
・細過ぎる脚やふくらはぎ
このような容姿にまつわる悩みは、コンプレックスになりがちです。自信が持てないから、仕事や恋愛がついつい遠慮がちになってしまう・・
痩せ型を克服しようと精力的にトレーニングに励むものの、思うような結果には繋がりません。ますます自信がなくなり、ネガティブになってしまいます。
痩せ型で筋肉がつかないのは遺伝?
よくいわれることが体質と遺伝の関係です。
・・痩せ型は筋トレしても成果がでない
・・体質は遺伝だから変えられない・・
このようなネガティブな意見を真に受けてしまいがちです。しかし事実は少し異なります。
痩せ型は遺伝と関係するものの「筋肉がつかない」「体重を増やせない」といった悩みの直接的な「原因」ではありません。
思うような結果に繋がらないのは遺伝子そのものより、遺伝子がもたらす代謝レベルに摂取エネルギーが追いつかない状態にあるからです。
遺伝子学者ジェームズ・ニール(アメリカ)が1962年に発表した倹約遺伝子の仮説によると、痩身や肥満に関係する遺伝子は3タイプに分けられます。
・β3アドレナリン受容体遺伝子(β3AR)
・アンカップリングプロテイン遺伝子(UCP-1)
・β2アドレナリン受容体遺伝子(β2AR)
それぞれの特徴をみてみましょう。
β3アドレナリン受容体遺伝子(β3AR)
日本人の34%が保有しているといわれる肥満遺伝子です。糖質の分解が抑制され、内蔵脂肪が付きやすいのが特徴で、「りんご型肥満」と呼ばれます。平均的な体質より基礎代謝が1日当たり200kcal低いのも特徴です。
アンカップリングプロテイン遺伝子(UCP-1)
日本人の25%が保有しているといわれています。皮下脂肪が付きやすく下半身から太ることから「洋ナシ型肥満」と呼ばれます。基礎代謝が平均値より1日当たり100kcalほど低いのが特徴です。
β2アドレナリン受容体遺伝子(β2AR)
日本人の16%が保有しており、体脂肪や筋肉が付きづらく、痩せ型に悩む人がこのタイプです。通称「バナナ型」とも呼ばれており、基礎代謝が1日200kcal~高いため、人並みの食事量では痩せてしまいます。
このように保有する遺伝子タイプにより代謝は大きく異なります。肥満型であるβ3ARと痩身のβ2ARでは最大400kcalも差があるのです。ちなみに約400kcalはスパゲッティナポリタン(1食分)のエネルギー量です。
体重を増やすには、基礎代謝 < 摂取カロリーの状態を維持しなくてはなりません。つまり痩せ型で筋トレをしている人は、
3回の食事+追加で400kcal+筋トレ消費分のエネルギー
を確保しないかぎり、筋肉がつかないどころかどんどん痩せてしまうのです。
遺伝的要素があるにせよ、自分の体質を知って必要な対策(栄養摂取)をすれば、痩身は克服できるのです。「痩せている家系だから・・」と諦める必要はまったくありません。
痩せ型は筋トレ+αで克服できる
体質を受け入れて論理的に進めれば、筋トレ効果は確実にアップし体重を増やすことができます。体質改善に取り組むうえでのポイントをみてみましょう。
痩せ型対策に特化した筋トレ
体重を増やしてガッチリ体型を目指すには、からだの中でも大きな筋肉、特に「速筋」を鍛えることが大切です。解剖学的にみたときに筋繊維が白く見えることから「白筋」とも呼ばれる速筋は、瞬発的なパワーを生み出す筋肉です。
トレーニングによって筋肥大しやすく、筋肉美を追求するボディビルダーたちは速筋をメインに鍛えます。効率よくを鍛えるためには、無酸素運動のウエイトトレーニングが最適、8〜10回で限界になる重量設定を2~3セット実施します。
トレーニングでは重めのウエイトを扱うことになるため、必然的に前腕などの「小さな筋肉群」も鍛えることができます。具体的な種目として、ジムで鍛える方なら「BIG3」と呼ばれる種目が有効です。
・ベンチプレス・・鍛えられる部位、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋など
・スクワット・・鍛えられる部位、大臀筋・大腿四頭筋・脊柱起立筋など
・デッドリフト・・鍛えられる部位、脊柱起立筋・僧帽筋・広背筋など<
自宅で鍛える際に大掛かりなトレーニング器具がなくても大丈夫です。
チンニング(懸垂)なら上半身をバランスよく鍛えられます。また両手にダンベルを持ってのスクワットをすれば、下半身全体を鍛えることができます。自宅に懸垂に適した箇所がなければ、市販の「チンニングバー」を活用することをおすすめします。
☆注意点
痩身コンプレックスの人ほど「早くからだを変えたい!」とオーバートレーニングの傾向にあります。トレーニング時間が長引くほど、どんどん筋肉が分解されていくことを理解して、短時間でスパッと終えるよう心がけましょう。
クールダウンにランニングマシン(有酸素運動)をしてしまうと、ますますカタボリック(後述します)が進むため、痩せ型の方は控えるようにしましょう。
オーバーカロリーの維持
自分のエネルギー消費量を把握して、オーバーカロリーになるよう計算しながら「食事改善」を進めましょう。一日当たりの必要エネルギー量は 基礎代謝×身体活動指数(1.5〜2.0)で算出できます。
たとえば、男性30歳(身長175cm 体重65kg)では基礎代謝が1450kcalとなります。この数値に身体活動指数(普通レベル)を掛けると、一日のエネルギー消費量が2537kcalとなります。
つまり男性が体重を増やすためには、一日2537 kcal以上のエネルギー摂取が条件となります。
また筋トレなど激しい運動をする場合は、活動レベル3(×2.0)で計算するため、消費エネルギー量はさらに上回ります。
基礎代謝やエネルギー消費量は市販の体重計で測ることができますが、以下のサイトならカンタンに計算できます。
消化吸能力の向上
過剰カロリーを目指すと、どうしても胃腸に負担がかかり「胃がムカムカして食べられない・・」といったトラブルに見舞われがちです。
うどんやパンといった消化のよい食べ物を中心に取ることはもちろん、消化吸収を促進してくれるビール酵母系のサプリメントが有効です。エビオス錠や強力わかもとは、天然由来のビール酵母を含む「定番アイテム」です。
ビール酵母は、
・腸内の善玉菌を増やし消化機能を助ける
・食物繊維による整腸作用
・ミネラルビタミンアミノ酸の摂取
といったメリットがあります。効率的に栄養を取り込むアイテムとして常備しておくと、とても重宝します。
カタボリック(異化)の抑制
人間のからだは血中アミノ酸濃度が一定値を下回ると、筋肉や他の組織を分解してアミノ酸濃度を保とうと機能します。これがカタボリック(筋肉の異化)と呼ばれる状態です。
カタボリックの直接的な原因はエネルギー不足によるものですが、他にもストレスホルモンとも呼ばれる「コルチゾール」の影響も軽視できません。
仕事や人間関係の悩み、寝不足など。ストレスを感じるシーンで分泌されるコルチゾールは、せっかく鍛えた筋肉を分解してしまいます。
コルチゾールはアルコールを体内で分解する際にも分泌されるので「過度の飲酒が筋トレに悪影響」といわれるのはこのためです。
ストレス耐性をつける、ストレスの少ない環境に身をおくといった工夫はもちろん、痩せ型の人は飲酒もそこそこにした方が無難でしょう。
体重増加がストップしてしまったら…
トレーニングや食事に気をつけていても、体重増加が伸び悩む時期が訪れます。トレーニング負荷(重量)にからだが慣れてしまい、刺激が足りず筋肥大が進まないことが「原因」です。
停滞期を抜け出すためには、以下の方法が有効です。
・ウエイト重量の見直し(8〜10レップスに再設定)
・トレーニングに別種目を導入する
・ウエイトゲイン(増量系サプリメント)を取り入れる
筋トレ自体のモチベーションが下がっているようなら、期間限定(7〜10日ほど)を前提に、気持ちと身体を十分休ませてあげましょう。
〈まとめ〉論理的に進めれば痩せ型体質は克服できる
痩せ型の人が結果を出すには、筋トレ以外の要素に目を向けなければなりません。とくに消費エネルギーと摂取カロリーの関係は重要であり、効率よく栄養を摂るためには、ビール酵母をはじめとした消化吸収促進サプリメントが有効です。
精神論だけでは体重は増やすことができません。思うような筋肉もつきません。論理的な思考で、楽しく継続できる人だけが痩身を克服できることでしょう。
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